【概要】
日時:7月19日(土)
場所:東京YWCA 201教室
講師:湯浅誠氏(NPO法人自立生活支援センターもやい事務局長・反貧困ネットワーク事務局長)
【コンセプト】
途上国だけでなく、今の日本でもわだいとなっている様々な形の貧困。「自己責任論」の中に隠されている問題を通じて、その根源を問うとともに、私たちに何ができるのかを考えます。
【講義内容】
《導入》
自分達の最低生活費を計算する導入をしました。最低生活費計算シートをもとに、最低生活費を計算し、一人で生活する場合は、どれくらい生活費が必要なのかを考えました。
《講義》
講義の最初では、「ホームレス」などの当たり前に使用されている用語の問題について狭義・広義の視点から説明をしてもらいました。湯浅氏自身が、関わった方の事例をもとに日本社会の中にある「貧困」について詳しく話して頂きました。
その中でも、多様化する相談の様子や、労働市場をイメージ化し、正規雇用や派遣雇用のどこが貧困ラインがであるのかを図や資料などから割り出したり、貧困の背景には五重の排除となるものがあるという湯浅氏の独自の視点からの解説に受講生も集中して聞き入っていました。
【受講生の感想】
・貧困問題について、日本国内そして個人といつもとは違った切り口から考えるよい機会になりました。日本の抱える貧困問題の構造はとても複雑であることを実感した。
・日本の社会はこれからどう進んでいくのか深く考えられた。生きづらい社会からどうしたら生きることに希望が持てる社会になるのか。自分の身近からできることを考えて実践していきたい。
【運営委員より】
今回は、実際に現場をもち活動している湯浅氏のお話でしたので理論と実例のバランスのとれた話で分かりやすかったです。講義の最後に「『小さなことをやっても世の中は変わらない』と言う人がいるが、小さなことをやっていかなきゃ世の中は変わらない」という言葉をおっしゃっていたのが印象的でした。