講師:岩川直樹氏(埼玉大学)
自分の中にわきおこる疑問や好奇心は学びの出発点です。それが他者や社会につながっていき、何か変化を生み出していく力になるでしょう。学びの場を豊かなものにしていくために、お互いの声を聞きあい、関係を編み合わせていくこと、その”協働の知恵”について語っていただきます。
【講義内容】
全体を通して、人との関係性をいかにつむいでいくか、よりよい「学びの場」とはどんな場であるか、その場を築くためにどうしたらよいのか、についてお話いただきました。
岩川先生は、教育や社会の問題を捉えるとき、関係論的な視点で捉えることが大切であると考えておられます。
コスタリカの平和教育などを具体例としてあげつつ、人は互いにボイス(声)を編み合わせて関係性を築き、その「場」を通して、学んだり成長したりしていく存在であること、だからこそ、声が響きあい、反応しあう「広場」が大切である、ということをお話くださいました。
広場は一人では成り立たず、互いの<声=voice>のアクションとリアクションがあってはじめて生まれる。そして声が受け止められると発信できるようになり、広場が広がっていく。
受講生にもそれぞれの今いる「場」やこれからの「場」について考えてもらいながら、声をつむいでいく「広場」の意味と広がりについて語っていただきました。
【受講生の感想】
・場づくりに興味があるので、今回の講義はすごく勉強になった。「遊び心」は僕も同じく重要だと思っています。特に印象的だったのは、広場の種の話!やはり、リアクションがあって話がふくらんで盛り上がって、話が進んでいく!
・また今日も他者を認めるとか受け入れるとか、そんなことの難しさや大切さを考えさせられた。いろんな価値を認められる柔軟な心を持ちたいな。
・私は声を発しているのか、聞いているのか?もっともっと人とかかわりをもっていきたいな。私も広場を作っていこーう!
【今日の一言】
どんな場も出発点は一人の人間。でも一人だけでは広場の種はできない。広場はアクションとリアクションから生まれる。声はだれかに受け止められたときはじめて声になる。