『地球市民』のための生涯学習の場。地球市民アカデミア。

15期(2008年)|活動報告ブログ【地球市民アカデミア】

『オリエンテーション合宿「地球に生きる私たち‐共に生きるために‐」』 / 2008-05-25 (日)

【概要】
日時:5月23日(金)夜~5月25日(日)
場所:(学)アジア学院(栃木・那須高原)
講師:高見敏弘氏【アジア学院創設者/名誉学院長/地球市民アカデミア校長】荒川朋子氏【アジア学院副校長】

【コンセプト】
「共に生きるために」をモットーに掲げるアジア学院で、農作業や動物の世話、諸外国研修生との交流、地球環境の講座を行います。それらを通して「私と地球市民社会とのつながり」「命」について考えます。

【プログラムの様子】
1日目
《交流会》
夜、15期生が電車とバスを乗り継いで那須セミナーハウスに集まりました。これから一緒に学んでいく仲間との最初の交流会。まず指で折った数字の合計が2人組で7、3人組で11になるのを競う「7-11(セブン・イレブン)」、お互いの好きなもの、嫌いなものを順番に話していく「AよりもBが好き」という2つのアクティビティをしました。最初はちょっとお互いに緊張していましたが、数字を合わせるのに夢中になって協力したり、話を聞いたりするうちに自然と笑いがこぼれてきました。最後に、自分の好きなものとニックネームを書いたA4サイズの大きい名札を見せながら自己紹介。これからが楽しみなスタートとなりました。

2日目
《ラジオ体操・フードライフワーク》
2日目は、早朝6:30からアジア学院の日課であるラジオ体操に参加。その後、じゃがいも畑へ移動し、フードライフワークへ。作物を育てることの大変さを感じる作業として、草取りを行いました。じゃがいもの葉と雑草を間違えないように気を配りながら、朝食前のさわやかな自然との触れ合いを楽しんでいました。
《開講式》
朝食後は、15期の開講にあたって、地球市民アカデミアの校長であり、アジア学院の名誉学長でもある高見先生に、若いころのお話や、命をいただくということについてのお話をいただきました。続けて、アジア学院の講師である荒川先生に、アジア学院発足の経緯や、コンセプトについて、また、有機農業に関してのお話をしていただきました。早朝から体を動かしていたにも関わらず、受講生は皆、話に聞きいっていた様子でした。
《アジア学院見学~ブッチャリング》
フードライフの実践のため、農・自然・住が統合されたデザインになっているというアジア学院を実際に50分程ぐるりと見学させて頂きました。昼食を挟み、いよいよブッチャリングです。普段はスーパーでしか見ることのないお肉。生きている動物を「いただく」ということはどういう事なのか、頭の理解ではなく肌で感じる体験をしました。具体的には、鶏小屋に入って鶏の捕獲をするところから、屠殺し、鶏の体温を感じたり、内臓を取り除いたり…自分たちの食卓に並ぶまで、触れることの無い一連の作業をさせてもらいました。夕食時には、食卓に並んだ鶏を食べ「いのちをいただく」という言葉に、重みを感じる時間になりました。
《農作業》
午後の作業は、水田での補植。泥、稲、水の感触を味わいながら水田に苗を丁寧に植えていきました。収穫に思いを馳せたり、歌いながらの作業は、雨にも負けずに続けられ、楽しい共働の時間となりました。
《交流会》
夜は、アジア学院の研修生(インド・ミャンマー・バングラデシュ出身者)を招いて、交流ディナーパーティーを行いました。言葉の違う相手とどうコミュニケーションを取れば良いんだろう。相手に興味を持つってどういうこと。机の上で『国際協力』『地球市民』を勉強する前に、「共に生きるために」を実践するアジア学院で、異文化を体験しました。
《懇親会》
2日目最後のプログラムは懇親会です。昨日の夜に初めて出会ったメンバー同士、気の向くままに、いろいろな話をしていました。改めてお互いを知る時間となったり、共通の興味を見つけて盛り上がったり。気持ちの良い眠気に誘われながら、夜は更けていきました。

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3日目
《フードライフワーク》
いよいよ最終日。たまった疲れも吹っ飛ぶような、早朝からの農作業は家畜の世話。身長より大きな豚や、草を一心不乱に食む牛に圧倒されつつも、生まれたばかりの子ブタや合鴨の雛に癒された農作業でした。
《幸せな食卓って?ワークショップ》
朝食後は、食を見直すことを考えるワークショップとして、「幸せな食卓」をテーマに議論を行いました。参加者の「幸せだった食卓」には、どんな共通点があったのか。様々な経験を聞きあい、続いて前日のブッチャリングの話へ。そこでは、「お肉は、本当は温かいんだと知った」「g(グラム)ではなく、一羽と出会えた」「いのちが食べれるものはすべて、いのち。」という感想が出ました。参加者が経験してきた数々の、いままでの「幸せな食卓」には、共通する「感謝」というキーワードがあったのでは。そんなことを考える貴重な時間でした。
《振り返り》
この3日間の合宿でどんなことを感じ、考えたのか。自分自身と向き合って考えるために、アジア学院の好きな場所に行って1人で考える時間でした。ちょうど雨も上がって緑のいいにおいがしていました。また、10ヶ月後の自分にあてた手紙をみんな思い思いの場所でじっくりと書きました。この手紙は修了式の時に1人ひとりに手渡されます。昼食後は3日間の合宿の振り返りです。3~4人のメンバーでグループを作り、合宿の中で感じたことや考えたことをシェアしました。その後、15期アカデミアへの思いを11人で輪になって1人ひとり発表し合いました。どきどきわくわくした気持ちを胸に、15期アカデミアのスタートを切りました。

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『貧困~伝えられていない問題~』 / 2008-07-19 (土)

【概要】
日時:7月19日(土)
場所:東京YWCA 201教室
講師:湯浅誠氏(NPO法人自立生活支援センターもやい事務局長・反貧困ネットワーク事務局長)

【コンセプト】
途上国だけでなく、今の日本でもわだいとなっている様々な形の貧困。「自己責任論」の中に隠されている問題を通じて、その根源を問うとともに、私たちに何ができるのかを考えます。

【講義内容】
《導入》
自分達の最低生活費を計算する導入をしました。最低生活費計算シートをもとに、最低生活費を計算し、一人で生活する場合は、どれくらい生活費が必要なのかを考えました。

《講義》
講義の最初では、「ホームレス」などの当たり前に使用されている用語の問題について狭義・広義の視点から説明をしてもらいました。湯浅氏自身が、関わった方の事例をもとに日本社会の中にある「貧困」について詳しく話して頂きました。

その中でも、多様化する相談の様子や、労働市場をイメージ化し、正規雇用や派遣雇用のどこが貧困ラインがであるのかを図や資料などから割り出したり、貧困の背景には五重の排除となるものがあるという湯浅氏の独自の視点からの解説に受講生も集中して聞き入っていました。

『貧困~伝えられていない問題~』 『貧困~伝えられていない問題~』

【受講生の感想】
・貧困問題について、日本国内そして個人といつもとは違った切り口から考えるよい機会になりました。日本の抱える貧困問題の構造はとても複雑であることを実感した。

・日本の社会はこれからどう進んでいくのか深く考えられた。生きづらい社会からどうしたら生きることに希望が持てる社会になるのか。自分の身近からできることを考えて実践していきたい。

【運営委員より】
今回は、実際に現場をもち活動している湯浅氏のお話でしたので理論と実例のバランスのとれた話で分かりやすかったです。講義の最後に「『小さなことをやっても世の中は変わらない』と言う人がいるが、小さなことをやっていかなきゃ世の中は変わらない」という言葉をおっしゃっていたのが印象的でした。

『貧困~伝えられていない問題~』 『貧困~伝えられていない問題~』
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『地域づくり~離島の町・海士(あま)から学ぶ~』 / 2008-07-26 (土)

【概要】
日時:7月26日(土)
場所:東京YWCA 201教室
講師:山内道雄氏(島根県・海士町長)

【コンセプト】
迫り来る財政破綻前夜に生き残りを賭けて立ち上がった、隠岐島海士町。その独創的な実践例を通し、今後日本社会が直面する問題に対して身近な「地域」からどう向き合っていくのかを考えます。

【講義内容】
海士町の現状、町長としてのご自身の取り組みについてのお話から講義が始まりました。人口減少、公共事業で生きてきた結果として残った地方債などのために追い詰められた状況を打破するために様々な取り組みを行ってこられた山内氏。「体を張って仕事をしている」、「地域や島に対する思いは誰にも負けない」、「志、熱意が一番」といったご自身の仕事に対する思いを織り交ぜながら、自分たちの島、地域は自分たちが守る、という意識が町長から職員、役場、住民、そして島全体へと広がっていった様子や事例を熱く語ってくださいました。

会社勤めをした後、議会へ入られた山内氏。徹底した行財政改革という守りと、島ブランドの商品開発による攻めの戦略のお話に加えて、「持続可能であるためには、人が大事。人づくりも大事にしている」というお話もありました。Iターンの若者を広く受け入れたり、学生の交流を定期的に持ったりすることを通して、そこに関わる人たちがお互いに「人間力」を高め合うことを目指している、ということでした。

講義の最後は、「離島は日本の縮図であり、超少子高齢化や財政危機などは島国日本が直面する課題の先取りである。ならば、離島の海士町が日本の新しい道を最先端で切り拓いていこう、日本海の小さな離島から日本を変えよう、という気概で頑張っている」という力強いお言葉で締めくくられました。

『地域づくり~離島の町・海士(あま)から学ぶ~』 『地域づくり~離島の町・海士(あま)から学ぶ~』

【受講生の感想】
・とにかく山内さんのPOWERに圧倒されました。海士の事例をそのまま、というわけにはいかないけれど基本は「人」ということはどこも同じなのかなあと思いました。自分の志を探してがんばっていきたいです。

・役場と住民が地域活性をしていこうという取り組みは島ならではでできることだし、とてもいことだと思った。私の住む埼玉でも地域を生かしてこの島のように取り組めないものかなぁと考えてしまう・・・

【運営委員より】
高い志と行動力をもって、島のために尽力されている講師のお人柄と熱い思いがひしひしと伝わってくる講座でした。厳しい状況でも知恵を出し合って、あきらめずに行動を起こしていくことで道が拓けるのだ、という希望を与えられました。

『地域づくり~離島の町・海士(あま)から学ぶ~』 『地域づくり~離島の町・海士(あま)から学ぶ~』
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『秋合宿―自分と向き合う、他者とつながる―』 / 2008-09-14 (日)

【概要】
日時:9月13日(土)~9月14日(日)
場所:八王子セミナーハウス
講師:青木将幸(青木将幸ファシリテーター事務所)

【コンセプト】
前期講座で学んだことに、私たちはどう関わっていけばいいのでしょうか?他者との合意形成や共有の方法を学ぶ中で自己の関心事と向き合い、共働学習にむけてグループ作りを行います。

【プログラムの様子】
1日目
≪前期振り返り≫
・ぐるり一言
 みんなで円座になり、夏休みのことや今の気持ちなど自由に一言ずつ伝え合いました。自分の夏休みを久し振りに顔を合わせる仲間と共有し、笑いあり発見ありの楽しい時間でした。

・共通点をみつけよう
 2人1組になって共通点さがしを行いました。意外と知らなかったみんなのこと、共通点を見つけた時の喜び、驚き、様々な気持ちが飛び交っていました。

・前期のノートをみる
 他人のノートをみてみよう!と2人1組で前期のノートを見せ合いました。他人のノートには自分のノートと違うことが書かれていて、ひとつひとつ振り返ってみると講座の時とは違う新たな発見があったようです。欠席した時のノートを見せ合って、お互いにフォローし合いました。

・「一番の学び」は?
 前期を振り返って自分にとっての「一番の学び」がなんだったのだろう?と考えてみました。自分が一番だと感じた部分、他のメンバーが一番だと感じた部分、同じことを感じたメンバーもいれば、全く違うメンバーもいました。同じことをやってきたのに人それぞれ感じることが違うことに驚いた様子でした。驚きを正直に出し合い、お互いに感じてきた一番を伝え合うことができた時間でした。

≪グループづくり≫
・テーマ発表
 夏休みの宿題でもあったそれぞれの「テーマ」発表を行いました。それぞれテーマに対しての思いがあり、熱く語りみんなで共有し合うことができました。順番は関係のない自由発表でしたが、自分に近いと思ったメンバーの発表の後に自主的に発表し自然につながっていく様子が見られました。

・グループを分けてみよう
 どうやってグループを作るの?自分は誰とグループになるのだろう?混沌とした中で受講生がグループの決め方を自分たちで見つけようと真剣に話し合いました。みんなが納得するグループの作り方ってどういう方法なのだろう?自分たちでその方法を発見するためにたくさんの意見が飛び交った時間でした。自分たちが納得するために…その方法は翌日に持ち越しとなりました。

『秋合宿―自分と向き合う、他者とつながる―』 『秋合宿―自分と向き合う、他者とつながる―』

2日目
《朝のワークショップ》
・朝一番のワークショップは、2人一組になり、自然の中を歩いて、五感を使おうというもの。小雨がちらつく中、秋の気配もしつつ八王子セミナーハウスの中を散歩しました。参加した感想から、「聞こうと思わないと聞こえない音を感じることができてよかった。普段の生活の中にも見落としているものがあるかもしれない」と感慨深いものコメントもありました。

《午前》
・アイスブレーク
朝の眠気眼を起こすため、いくつかアイスブレークを行いました。その中の一つ、円形になり各自お隣の人の膝をたたきあい、全員のタイムをはかるというゲームをしました。目標の数字が達成できるかどうか、作戦会議をしたり、緊張の中で一緒にどきどきわくわく感を共有することで、いっきに全体が一つになっていく様子が垣間見れました。

・「yes,and」のワークショップ
話し合いや相手とのよりよい関係を築くためのワークッショップでした。この「yes,and」の言葉が、グループ作りのときにも役にたっていたようでした。また、自分の普段の生活の中でも役立てていきたいという声もありました。

・グループ作りの続き
昨日から引き続き、グループ作りをしました。それぞれの思いを一晩寝かせた結果、受講生の1人からポジショニングマップを使ってグループ分けをしないかという提案がでました。テーマではなく、共働学習でどなんなことをしたいかという視点になったときに、また新たなグループ分けの切り口が生まれたようです。その後、仮のグループとしてのまとまりができ、各グループでどういうテーマでどんなことをしていきたいか、そもそもこのメンバーでいいのかなど、時間も忘れて自分と他者との合意形成に奮闘している様子でした。

・講師の方の自分史

・合宿の終わりに
決定した共働学習のメンバーに、グループにつく運営委員が入り、後期に向けてそれぞれどんなことをしていきたいか確認する時間をもったあと、最後に、全体で円になり秋合宿の感想を述べ合いました。グループ作りの大変さ、それとともに秋合宿がみんなとじっくり話し合えて楽しかったという感想が多く出ていました。この合宿を通して、後期にむけての良いスタートを切ることができました。

『秋合宿―自分と向き合う、他者とつながる―』 『秋合宿―自分と向き合う、他者とつながる―』
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