【プログラムの様子】
(初日)まずは自己紹介
(2日目)地球市民アカデミア校長・高見敏弘先生(アジア学院創設者)の講和『環境と共生』
鶏のブッチャリング。「いのち」について考えました。
アジア・アフリカ諸国からの研修生との交流。
【プログラムの様子】
(初日)まずは自己紹介
(2日目)地球市民アカデミア校長・高見敏弘先生(アジア学院創設者)の講和『環境と共生』
鶏のブッチャリング。「いのち」について考えました。
アジア・アフリカ諸国からの研修生との交流。
(3日目)「農」に触れる。糞の始末もそのひとつ。
3日間のまなびのまとめ。
講師:喜多悦子氏(日本赤十字国際部)
世界では紛争が絶えず、貧困に苦しむ人々がおり、国際的な援助が必要とされています。現場で本当に求められている援助とは何でしょうか。紛争地域へ日本初の派遣医師として保健医療や難民援助に従事されてきた講師の体験から実状を学び、私たちに何ができるのかを考えます。
【講義内容】
講義は大まかに二部構成でお話いただきました。
一つ目は「国際とは何か?」についてお話いただきました。国連の代表的な組織とそれら組織が取り組む対象領域を挙げながら「国際機関」と呼ばれる各機関がどのようなことをしてきたのか、そして今何をしているのかをお話いただきました。なかでも世界の保健状態の不平等について各種指標を用いてお話いただき、これまでのご経験から「国際協力とはなにか」についてお話いただきました。特にご専門でいらっしゃる公衆衛生・国際保健を中心にこれまでの経緯と定義についてお話いただきました。
二つ目は、アフガニスタンやアフリカでのご経験を絡めてっ公衆衛生・難民援助についてお話を頂き、また現在の喜多先生の取り組みについてお話いただきました。
当日は受講生から出た質問を一つ一つ真摯に回答いただきました。その様子からも、喜多先生の伝えようとする姿勢・働きかけをしていく姿勢を垣間見た気がしました。お忙しい中を遠方まで来ていただき、本当にありがとうございました。
【受講生の感想】
・国際協力の現実を知り、いろいろと考えさせられました。見た人、知った人の責任をどうやって果たしていくかが自分の課題です。
・とてもとても勉強になりました。世界は広く、自分の知らない事や、または思い込みで捕らえている事がたくさんあると思いました。これからも、それは変わらないかもしれないけど、知りたいと思う気持ちが大切だと思います。喜多先生の見た人の責任という言葉が残りました。国際協力は奥が深い!
【今日の一言】
NGOとは、市民が力を持たないと作ることができない。
講師:野中章弘氏(アジアプレス・ジャーナリスト)
私たちは常にテレビ、新聞やインターネットなどさまざまなメディアを通して膨大な情報に接しています。果たして、それらの情報を単に、「事実=真実」として受け止めてよいのでしょうか。9.11、イラク情勢や北朝鮮問題など、あふれる情報をどう読み取り、どう自分の力で語っていけるのかを考えます。
【講義内容】
全体を通して、受講生に、世界で起こるさまざまな出来事を、マスメディアから発信される情報を通してどのように考え、受け止め、どのように語っていくべきなのかについて、考えるきっかけにしてほしい、というのが今回の願いです。世界をどう見ていくべきか、を考えることは、自分の身の回りの出来事をどう見ていくかにもつながる視点であり、国際問題を考えていく上でも大切な視点です。その点を踏まえ、野中さんご自身の、ジャーナリストとして長年メディアに関わってきた経験や、マスメディアのしくみや問題点、メディアリテラシーの必要性、今後の方向性などについて語っていただきました。
前半は、マスメディアのしくみやそこに内在する問題点について、イラク戦争などのビデオや新聞を題材に、講義くださいました。。不特定多数の視聴者に伝えるためにはその番組を見てもらわなければ意味がない、そのために問題を単純化せざるを得ないという構造がマスメディアにはある。また、メディアから発信される情報はすべて偏向しており、「中立」な立場はありえない。「真実」は見る者によって多様であることを前提として認識しておく必要があるのだということ、だからこそ、見る側がそれらを認識した上で、根源的に物事を考えていくよう努力しなければならないのだということ、つまり、メディアリテラシーの必要性についてお話くださいました。
後半は、アジアプレスでどのようなことをされているのか、メディアにどう関わっていこうとされているのか、今後の展望も踏まえて、野中さんご自身について、とことん語っていただきました。マスメディアが伝えていることは全体のほんの一部でしかなく、伝えていないところに、実は大事なことがたくさんあるのだと感じたことが現在の野中さんの活動の出発点。現場体験からくる実感のこもった力強さを感じました。
打ち合わせ中も5分おきに電話が鳴るという、ご多忙の中を、長時間にわたりお付き合いくださいまして、本当にどうもありがとうございました。
【受講生の感想】
・”知らない”ということの重大さを感じました。私が知らないことは、世界には本当にたくさんあると思います。マスメディアによって、知らないうちに偏った見方に流されていることに気づきました。ただ受けているだけでは、何も見えてこないと分かったので、いろんな情報に敏感になろうと思います。自分がどんな価値観で考えていくのか、その価値観自体をここでも考えていきたいと思います。
・報道はいろいろな角度から見ることが必要である。その多くの報道から取捨選択するときに、自分の人生観と考え方をしっかり持つことが大切である。その人生観や価値観をどのように確立するのかが難しい・・・。
・普段、接している情報が偏りのあるものであることは、なんとなく感じていましたが、メディアでなかなか取り上げられないテーマや人々についてどうしたら知ることができるのかと思いました。
【今日の一言】
情報はすべて偏向している。自分の知っていることは世界のほんの一部にしか過ぎない。マスメディアの伝えていないところに、実は大事なことがたくさんある。
講師:笹沼弘志氏(静岡大学教員、野宿者のための静岡パトロール事務局)
豊かといわれる日本の中にも仕事や住む場所を失った、最低限の生活条件を奪われた人々がいます。彼らは「普通の人」にとっては当たり前の生活を夢として描くことすら叶いません。世界の貧困問題と日本のホームレス問題を通じて貧困と福祉のあり方について考えます。
【講義内容】
まず、海外のストリートチルドレンと日本の野宿者の写真を見比べ、どのように感じるのかを話し合いました。海外のストリートチルドレンに対しては「かわいそう」と思うのに日本の野宿者に対してはどうだろうか。何故視点が違うのだろうか、どうして援助の対象として見れないのかまず初めに1人ひとりの心が問われました。
その後、どうして野宿者はそのような生活を強いられているのか、その原因について教えていただきました。そこには、単に失業という理由の他に周りの人間の支えがないという理由があることも知りました。結果、社会的に排除されている現状を知りました。
野宿者たちに限らず、年間3万人と言われる自殺していく人々や幼児虐待などの問題もあわせて提議していただきました。がんばりきれなかった人が社会的排除されているんじゃないだろうか。もともとがんばらなくちゃいけないのか?など考えました。そして真の自立とは何であるかを考えました。
後半は新しい自立の考え方を提示していただきました。例え経済的な自立はしていなくても自分の自由を得ることができること。多様な援助をうけつつも自由に幸福を追求できる社会。そのような社会を作り上げるために、一人ひとりが何ができるのかを考えされられた講義でした。
【受講生の感想】
・経済的に豊かというイメージが強い日本にも野宿者という形で貧困があるということ、そしてそれが政策や人々の偏見といったものによる 「社会的排除」によることがわかった。
・貧困と日本をあまり結び付けづらかったが、話を聞いて 問題は遠い地だけにあるのではないと思った。
【今日の一言】
皆が夢を描けるために福祉がある。そして「わたしの幸福を思い描き実現してゆく」条件の保証。
講師:米沢泉美氏(IT技術者、トランスジェンダー)
「私」とは何によって規定されるのでしょうか。外見?染色体?社会の目?法律?・・・10人いれば10通りの「性」と「生」があるはず。「性」を考えることは「生」を考えること。戸籍や住基ネットなどの制度がつくり出す問題を通して、性別やアイデンティティ、生き方の多様性と共生について考えます。
【講義内容】
開発協力を語る時にもよく目にするようになった「ジェンダー」という言葉。殆どの人にとっては深く考える必要のない自分の「性別」。自分にとっては当たり前に思っている事でも、そうでない人もいるのに、日本では戸籍や住基ネットなどの制度によっても自分の「性別」を強制されているらしい。
そもそも、「男」「女」という「性別」は、誰がどうやって決めているの?性は多様である。性は何によって決まるのか?性染色体や外見などではなく、自分の意思で決めるしかないはずなのだが…。
トランスジェンダーとはどういう存在なのか。トランスジェンダーが生きづらい社会は、自分の「性別」に疑問を感じない人にとっても生きづらい社会なのではないか。西洋的開発概念が入ってくるとともに、トランスジェンダーの人たちが生きづらくなるのは何故か。IT技術者で「トランス・ジェンダリズム宣言」の著者でもある米沢泉美さんから、自分の体験から出てくる話に、受講生はとまどいながらも引き込まれていました。
前半は「私」と性について考えるところから始まりました。「あなたは男性ですか?女性ですか?」「あなたの内面の女らしい部分は何ですか?」「人間の性別は誰が決めるべきだと思いますか?」などの質問の書かれたシートを配り、受講生に自分の「性」について考えてもらいました。男らしさと女らしさについて、それが何によって決められるのかなど。
後半は前半からの発問を元に、社会との関係の中での「性」について議論が深められました。性の多様性、多軸性について、ビデオ上映や米沢氏の体験を通して語られた。10人いれば10通りの性があるということ、ジェンダーを語る上で大切な概念(ジェンダーアイデンティティ、性指向、ジェンダーロール、制度的性別など)について整理し、さらには性別の自己決定権と、それを阻む戸籍や住基ネットなどの制度的性別、母体保護法28条をはじめとする医療の問題や社会との関係などへと展開されました。多様な性別のあり方と共生についてなどを語って戴きました。
【受講生の感想】
・男とか女とか、それ以外とか、性にもいろいろな形態があるらしいということがわかった。いずれにしろ、どのような性的アイデンティティーを持っていようと、それによって差別されず、本人が自己肯定感を持って生きられたら良いと思う。
・たくさん考えてわからなくなってきた。男だとか女などとか、そんなことはたいした問題じゃないと思ってみたり、でもそれってやっぱり重要なことじゃ・・・と考え直してみたり。
【今日の一言】
見た目やふるまい(ジェンダーロール)からは内面(ジェンダーアイデンティティー)は分からない。迷いに始まり、悩みを抱えている「その人」に対する自らの立ち位置を考えてほしい。トランスジェンダーは500人に一人の割合で存在するのだから。
講師:岩川直樹氏(埼玉大学)
自分の中にわきおこる疑問や好奇心は学びの出発点です。それが他者や社会につながっていき、何か変化を生み出していく力になるでしょう。学びの場を豊かなものにしていくために、お互いの声を聞きあい、関係を編み合わせていくこと、その”協働の知恵”について語っていただきます。
【講義内容】
全体を通して、人との関係性をいかにつむいでいくか、よりよい「学びの場」とはどんな場であるか、その場を築くためにどうしたらよいのか、についてお話いただきました。
岩川先生は、教育や社会の問題を捉えるとき、関係論的な視点で捉えることが大切であると考えておられます。
コスタリカの平和教育などを具体例としてあげつつ、人は互いにボイス(声)を編み合わせて関係性を築き、その「場」を通して、学んだり成長したりしていく存在であること、だからこそ、声が響きあい、反応しあう「広場」が大切である、ということをお話くださいました。
広場は一人では成り立たず、互いの<声=voice>のアクションとリアクションがあってはじめて生まれる。そして声が受け止められると発信できるようになり、広場が広がっていく。
受講生にもそれぞれの今いる「場」やこれからの「場」について考えてもらいながら、声をつむいでいく「広場」の意味と広がりについて語っていただきました。
【受講生の感想】
・場づくりに興味があるので、今回の講義はすごく勉強になった。「遊び心」は僕も同じく重要だと思っています。特に印象的だったのは、広場の種の話!やはり、リアクションがあって話がふくらんで盛り上がって、話が進んでいく!
・また今日も他者を認めるとか受け入れるとか、そんなことの難しさや大切さを考えさせられた。いろんな価値を認められる柔軟な心を持ちたいな。
・私は声を発しているのか、聞いているのか?もっともっと人とかかわりをもっていきたいな。私も広場を作っていこーう!
【今日の一言】
どんな場も出発点は一人の人間。でも一人だけでは広場の種はできない。広場はアクションとリアクションから生まれる。声はだれかに受け止められたときはじめて声になる。
講師:金迅野氏(大韓キリスト教会川崎教会日曜学校教師、劇団「ホランイ」メンバー)
世界の諸問題に関わっていくためには、まず自分がどこに位置しているのかを知ることが大切です。世界や社会を問う前に、私たちは隣の「他者」と望ましい関係性を築くことができているか、自分のアイデンティティはどこにあるのかを考える必要があります。自分の足元を見つめ直すワークショップを行い、後期の共働学習へつなげていきます。
【プログラムの様子】
講師:金迅野氏
「5本の指」のワークをしながら自分の中にある多様性について考えます。
開かれた物語「ほえることができない犬」を用いて行った演劇ワークショップ。
講師の金さんを囲んでの座談会
後期グループ学習のテーマ決め
前期の学びのまとめ
【受講生の感想】
・いかに生きるかを見つけ出していくことは大事だと思った。
・「ここには聴く耳がある」という言葉が胸に響いた。
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